2011年12月30日 (金)
2011年12月20日 (火)
核反応と核分裂
福島第一原発の壊れた原子炉の核燃料が、今どういう状態なのか誰も知らない。
テレビで、専門家と呼ばれている人の説明を聞いて驚くことがある。その一つが、「核反応は止まっている」というものだ。これは、臨界状態=核反応と思っているのだろう。核反応というのは、原子核そのものが反応を起こして別の種類の原子核になる現象で、原子の表面の電子だけが関わる化学反応とは全くちがう現象なのだ。
自然に核反応を起こす物質は、放射性物質と呼ばれる。核反応で出てくる高エネルギーの電磁波や粒子を放射線といい、我々生物にとっては細胞レベルで体を破壊される危険なものだ。放射線を出す「能力」を放射能という。
核分裂は核反応の一種で、ウランやプルトニウムのように、中性子や陽子がたくさん詰まった大きな原子核が、だいたい半分に割れる現象だ。細胞分裂なら分かれて増えた細胞は、やがて元の大きさになるが、核分裂では割れた原子核が、元のウランやプルトニウムに戻ったりはしない。
放射性物質は、放っておいても自然に崩壊していくから、ウランやプルトニウムやセシウム、ストロンチウムなどといった放射性物質ががっつり詰まった原子炉で、核反応が止まるなどということはあり得ない。
核反応を止めることは出来ないが、中性子を当てたりして核反応を促進することは出来る。効率よく核反応を促進して、安定的に熱エネルギーを取り出す装置が原子炉だ。だから、原子炉を停止するというのは、核反応の促進を止めるということなのだ。いくら冷やしたって核反応は止まらない。
原発事故直後、「核分裂は起こっていない」と専門家は言っていた。これは、自発核分裂という現象を知らないのだろう。ウランやプルトニウムは、放っておいても自然に核分裂を起こす性質がある。原子炉が出来るずっと前から、宇宙が出来たときからそうなのだ。1個の原子が分裂する確率は低いけれど、何百トンもの核燃料があれば、それなりの数の核分裂が起こっている。キセノンが検出されて、「再臨界か」といわれたとき、やっと自発核分裂という言葉が報道された。
1回の核分裂で出る複数の中性子が、まわりの原子核に連鎖的に核分裂を起こさせるようになると、もう臨界状態だ。核燃料は、溶けていようが固まっていようが、自分で臨界まで持っていく力を秘めているのだ。(運転中より効率は悪いが)
物理学はとても大事だ。一部の理系の人だけが知っているだけでいいのだろうか。「それが何の役に立つ?」と最近よく言われるが、「人類が生き残るために必要だ」と私は強く思う。情報・知識を共有しないで、どうして合意が得られるだろう。
2011年9月 1日 (木)
2011年3月19日 (土)
福島第一原発事故
太陽や地球ができたのは、46億年くらい前といわれてる。
現在の宇宙の始まりを137億年前のビッグバンとすると、第1世代の星が誕生して超新星爆発し、その残がいから第2世代の星が生まれ…という、世代交代を繰り返してきたのだ。
その中で、水素(陽子は1個)やヘリウム(陽子は2個)といった小さな原子から、炭素(陽子は6個)酸素(陽子は8個)そして、ウラン(陽子は92個)といった大きな原子までが自然に生成されてきた。
これらが材料となって地球ができたのだ。
原子核に92個の陽子を含む元素をウランと呼ぶが、原子核には陽子の他に中性子がたくさんある。
中性子が146個あるものをウラン238という。238というのは、陽子の数92と中性子の数146を足した数だ。自然に存在するウランのほとんどは、このウラン238だという。
同じウランでも中性子が143個のものはウラン235といい、これが原子力エネルギーの「燃料」として利用されている。なぜこれが「燃料」になるかというと、ウラン235に中性子が1個取り込まれると原子核が2つに割れて、もっと小さい2つの原子に変わる。ヨウ素やセシウムやジルコニウムなどだ。
これが核分裂反応で、同時に数個の中性子と大量の熱を放出する。つまり、燃やさなくても熱が出るので「燃料」になるというわけだ。燃やさないから二酸化炭素が出ないので、クリーンエネルギーともいわれる。
放出された中性子は、近くのウラン235に吸収されるとさらに核分裂を起こす。この連鎖反応が安定して続く状態を臨界状態という。中性子の量をうまくコントロールして臨界状態を維持し、熱エネルギーを安定して取り出すのが原子炉だ。一気に核分裂を起こさせると核爆発がおきる。これが核爆弾だ。
核分裂でできた2つの原子も不安定で、中性子が電子を放射して陽子になるなどして、安定な原子になるまで崩壊を続ける。放射される電子はベータ線と呼ばれ大変危険なものだ。このときに出る熱が「崩壊熱」だ。福島第一原発の核燃料棒は、原子炉を停止しても核反応は止められないので、「崩壊熱」でどんどん熱くなる。だから必死で冷却する必要があるのだ。
燃料棒に多量に含まれるウラン238は、中性子を当てなくても自然にゆっくり崩壊し、最後は鉛になる。この間に有害な放射線を出し続ける。
核反応をコントロールしてエネルギーを取り出すというのは、とても大胆なアイデアで、それが実現して日常生活に使われているというのはすごいことだと思う。原子力の平和利用は大切な課題だと思う。しかし、福島第1原発事故では不正確な情報があふれ、関西に住む私までがかつてないショックをうけている。
科学技術が発展する一方で、理科離れが進んでいる。これは大多数の人が原理も知らずにブラックボックスの恩恵を受けて暮らす社会になっていく、ということだ。これは危機に対する楽観論や風評被害を生み、人が人を傷つけることにつながる。科学技術についてのリテラシーを高めることは、安全で平和な世の中を維持するための必要条件ではないだろうか。
2010年11月15日 (月)
phpで「スライドショー」CGI
「カオス・フラクタルCG作品集」のCG画像が増えて、1つずつクリックして拡大して見るのが結構たいへんだ。それで急に思い立って、スライドショーのCGIを作ってみた。ローカルでphpをテストするため、「カオス・フラクタルCG作品集」のフォルダをDドライブから、Cドライブのxampp\htdocs に移し、slide-show.phpを作成し、//localhostでテストし、細かい調整をしてサーバー(lacoocan)にアップロード!
ところが、localhostでは動いていたのにlacoocanでは画像が表示されない。lacoocanのphpのバージョンを5に変更したら解決したが、終了ボタンを押すとPOSTメソッドが許可されていないという内容のエラーメッセージ(英語)が出て、元のhtmlファイルの画面に戻れない。htmlファイルに戻るのは、aタグでリンクすればいいのだが、formタグのmethodをPOSTからGETにしたら、ちゃんと動くようになった。Apacheのバージョンによって動作がちがうようだ。
2010年11月 9日 (火)
非線形漸化式のカオス(2)

簡単な漸化式から発生するカオス模様に、彩色を施したCG作品です。C言語プログラムで、画像の発生・彩色・ビットマップファイルへの保存をおこなっています。本来はグレースケールの画像ですが、RGBのトーンカーブを調整して色を発生させることにより、バーチャルなリアルさを出しています。画像そのものは、コンピュータの精度の範囲で正確なものです。これらの画像は、 「カオスフラクタルCG作品集」 に新たに追加した作品の一部です。
2010年10月31日 (日)
紙から立体へ

古いチケットとかを保存している引き出しを整理していたら、フィルムケースが2つ出てきた。中身を見ると、紙を巻いて作った玉が出てきた。高校三年のある日、四角い紙は巻いていくと円柱になるが、それなら巻いていくと球になる形があるはずだ、と思いついて作ったものだ。展開図はどんな形になるのか、ちょっと恐いような探求心がわき起こり、紙の厚さとか糊の厚さとかいろいろ考えて式を作った。電卓で計算して方眼紙にグラフを描き、それを型紙として紙を切り糊を付けて巻いていくと、たしかに球に近いものはできるが、なかなか球にはならない。5つほど作っていやになり、逆にいい加減に切った紙を巻くとどんな形になるか、という方に興味が移っていろんな玉を作った。
左から、最も球に近いもの、紙を色鉛筆で黄色く塗って巻いたもの、チョコレートの包装紙を切って巻いたもの。糊を付けながら巻いていくので、ベタベタになって汚れを巻き込んだり、巻きがずれてしまったり大変難しい。色鉛筆で塗ったものは、紙がぶ厚くなって、ふくらんでしまっている。右端のチョコレートの紙は、巻き終わったときは良い感じだったが、糊が多すぎたせいか乾かしている間に下にずれてしまった。
これは、本屋さんが付けてくれた本のカバー紙を、適当に切って巻いたもの。短時間でたくさん作れる。苦労して計算して作ったものより、こちらの方が見栄えがいいのがショックだ。
作ったあと2~3日かけて乾かして、机の引き出しにころがしていたが、ずっと後になってフィルムケースに入れた。捨てるに忍びなかったのだろう。
紙から立体物ができる、ということで思い出すのは、幼稚園のときに作ったチューリップかばんだ。白い画用紙にクレヨンでチューリップの絵を描き、2枚重ねて切り抜く。上のギザギザの所を残して糊で貼り合わせ、細長く切った画用紙のベルトを付ければ、チューリップかばんの出来上がり。中にハンカチやおやつのお菓子を入れて、みんな大喜びだ。平べったい紙が、中にものが入るかばんになる、という衝撃的な出来事に胸がドキドキしたのを今でも思い出す。みんなもう他のことをやっているのに、もう一つ作る、もう一つ作るといって、先生を困らせてしまった。
2010年9月27日 (月)
非線形漸化式のカオス
前の計算結果を使って、次の計算結果を求めるような式を漸化式という。線形というのは、グラフが直線になる比例関係を表す言葉だ。非線形は、グラフが直線にならない複雑な関係ということになる。例えばマンデルブロ集合は、コンピュータで次の漸化式を、計算結果が或る値を超えるまで計算し、計算回数によって点(Cr,Ci )の色を決める。
Xi+1=Xi*Xi-Yi*Yi+Cr
Yi+1=2*Xi*Yi+Ci (X0=Y0=0)
同様にいろいろな漸化式を計算してみると、様々なカオス図形が得られる。簡単な式でも、繰り返し計算することで複雑な構造が生み出される。この世界はそのようになっているのだ。
「カオスフラクタルCG作品集」のWebページに、休みの間に作成した作品を32枚掲載した。
2010年9月25日 (土)
ジュリア集合


この記事のCG画像は、いずれもジュリア集合という図形の全体あるいは一部分を表現したものである。昔、MS-DOSを使っていた頃、仕事の合間にカオス・フラクタルのCG作成プログラムをたくさん作った。何年か前に、マンデルブロ集合のプログラムをフルカラーのWindows版に作りなおして、デフォルメなしの図形の迫力に圧倒された。一人で見るのは勿体ないので、「カオスフラクタルCG作品集」のWebページを作って公開している。
秋分の日の夕方に、20年以上も前から作りたいと思っていた、ジュリア集合のプログラムを作ってみた。使っているCコンパイラはオープンソースのWatcom Cだ。
Webページでは、100×100ピクセルのサムネイル画像と、800×800ピクセルの画像を掲載している。
2010年5月31日 (月)
簡単 ワイヤーで作る正12面体模型
針金で正五角形を12個作り、それらを組み立てて正12面体の模型を作ってみた(1辺2cm)。使用した材料は、フラワー用ワイヤ(白)、カラーワイヤ(青、緑)、工具は物差し、鉛筆、ニッパー、先細ペンチだ。
作り方は次のとおり。
●フラワー用ワイヤに2cmずつ鉛筆で印を入れ、10cmの所でニッパーで切断する。この10cmのワイヤで、1辺2cmの正五角形が1個できる。ワイヤー1本で3個分取れるので、12個作るためには4本のワイヤーが必要だ。
●2cmの印の所を、直角より少し広いめに先細ペンチで折り曲げていく(実際の角度は108°)。4回曲げると、だいたい正5角形の形になる。
●12個の正5角形モチーフを、辺と辺を合わせてカラーワイヤーで留めていく。ここが一番難しい作業だ。カラーワイヤーは、先に1.5cmくらいに切っておくと楽だ(辺の数だけ、つまり30本)。カラーワイヤーを巻き付けるのは、少しコツがある。まず真ん中で1回巻いて、片方ずつ先細ペンチでしっかり巻いていく。きっちり密着して巻くときれいに仕上がる。ここは練習あるのみだ。
●全部の辺を留めると、自然に正12面体の形になる。強度もあって、床に落としてもバウンドするくらいだ。
出来上がった模型を観察してみると、色々なことがわかる。まず平行な2つの面は向きがずれている。見る角度によって、輪郭が正10角形に見えたり、6角形に見えたりする。色々な部分の角度を予想・計算してみて、実際に測ってみるのも面白そうだ。






