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2011年12月

2011年12月30日 (金)

黒門市場と初雪

Kuromon01 日本橋にパーツを買いに行って、歩いて事務所に戻る途中、雪が降ってきた。パラパラの真っ白いアラレが、落ちてきては風に煽られ、道を転がっていく。ちょうど黒門市場の南端だ。空には雪雲が立ちこめ、見るだけで寒さが倍増する。市場の中は暖かく、師走でいつもより人が多いようだ。人混みを抜けて事務所に着いたときは、すでに雪はやんでいた。

2011.12.26 大阪市中央区日本橋

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2011年12月20日 (火)

核反応と核分裂

福島第一原発の壊れた原子炉の核燃料が、今どういう状態なのか誰も知らない。

テレビで、専門家と呼ばれている人の説明を聞いて驚くことがある。その一つが、「核反応は止まっている」というものだ。これは、臨界状態=核反応と思っているのだろう。核反応というのは、原子核そのものが反応を起こして別の種類の原子核になる現象で、原子の表面の電子だけが関わる化学反応とは全くちがう現象なのだ。

自然に核反応を起こす物質は、放射性物質と呼ばれる。核反応で出てくる高エネルギーの電磁波や粒子を放射線といい、我々生物にとっては細胞レベルで体を破壊される危険なものだ。放射線を出す「能力」を放射能という。

核分裂は核反応の一種で、ウランやプルトニウムのように、中性子や陽子がたくさん詰まった大きな原子核が、だいたい半分に割れる現象だ。細胞分裂なら分かれて増えた細胞は、やがて元の大きさになるが、核分裂では割れた原子核が、元のウランやプルトニウムに戻ったりはしない。

放射性物質は、放っておいても自然に崩壊していくから、ウランやプルトニウムやセシウム、ストロンチウムなどといった放射性物質ががっつり詰まった原子炉で、核反応が止まるなどということはあり得ない。

核反応を止めることは出来ないが、中性子を当てたりして核反応を促進することは出来る。効率よく核反応を促進して、安定的に熱エネルギーを取り出す装置が原子炉だ。だから、原子炉を停止するというのは、核反応の促進を止めるということなのだ。いくら冷やしたって核反応は止まらない。

原発事故直後、「核分裂は起こっていない」と専門家は言っていた。これは、自発核分裂という現象を知らないのだろう。ウランやプルトニウムは、放っておいても自然に核分裂を起こす性質がある。原子炉が出来るずっと前から、宇宙が出来たときからそうなのだ。1個の原子が分裂する確率は低いけれど、何百トンもの核燃料があれば、それなりの数の核分裂が起こっている。キセノンが検出されて、「再臨界か」といわれたとき、やっと自発核分裂という言葉が報道された。

1回の核分裂で出る複数の中性子が、まわりの原子核に連鎖的に核分裂を起こさせるようになると、もう臨界状態だ。核燃料は、溶けていようが固まっていようが、自分で臨界まで持っていく力を秘めているのだ。(運転中より効率は悪いが)

物理学はとても大事だ。一部の理系の人だけが知っているだけでいいのだろうか。「それが何の役に立つ?」と最近よく言われるが、「人類が生き残るために必要だ」と私は強く思う。情報・知識を共有しないで、どうして合意が得られるだろう。

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