著作権がパブリックドメインになっている月面地図から、舟形図を作成し実際に月の模型を作ってみた。月面地図は、米国の月探査機クレメンタインのデータによるもので、ウィキペディア コモンズからダウンロードできる。元の画像はあまり大きくないが、直径20cmの模型でもじゅうぶんきれいだ。
舟形図作成のプログラムは、C言語で3時間位かかって作った。元の画像を縦に12~24等分しながら、幅を緯度の余弦(cos)に縮小していけばよい。赤道は縮小なしで南北の極は幅0になる。プログラムはコマンドプロンプトから地図のファイル名と分割数を入力し、舟形図のビットマップファイルを出力する。
このまま印刷して、糊代をつけて切り取って組み立てると、少しカクカクしてはいるが、ちゃんと球体になる。しかし、きれいに作るためには芯になる球体が必要だ。うまいことに、100円ショップで10cmと5cmのスチロール球を売っている。とくに5cmは4個入りでお買い得だ。20cm球は、東急ハンズで1000円弱で購入した。
球体に貼り付けるためには、しかるべき寸法で印刷する必要がある。例えば10cm球用なら幅は31.4cmでなければならない。そのために、ワープロ(一太郎)に画像枠のサイズを指定して舟形図を貼り付けると、ぴったりの型紙ができる。Wordでも可能だろう。貼り付けるときに中心線がほしいので、ワープロではなくCAD(花子)を使って、図形の両端に目印の黒丸が入った型紙を作った。
写真は、最小の5cmスチロール球を使った超ミニ月球儀だ。少ししわが目立つ。20cm球は24分割にすると、ほとんどしわにならずにきれいに仕上がる。
作り方説明付きの5cm用型紙(PDFファイル)を、事務所サイトの教材ページからダウンロードできる。
http://saeki-ce.xsrv.jp/kyouzai.html