0の0乗について
コンピュータのソフトウェアを作るスタイルとして、アジャイル型と呼ばれる方法が普及し始めているようだ。
私は1979年に、当時ソフトハウスと呼ばれていたベンチャー企業に入社した。
当時は「組織で開発する」というスタイルが、新しい考え方として広まりつつあった。
いわゆる個人の「職人芸的」な開発スタイルを脱却し、要求分析から総合テストに至る工程と、職分によって分業化された開発チームを確立することが求められた。
基幹業務のシステム開発が盛んになり、研究開発型のやり方では到底追いつかなくなったのだろう。
これがウォーターフォール型開発といわれるものだ。
まさに家内制手工業から工場制手工業(マニュファクチャー)への飛躍である。
会社にいた10年間は、ひたすらウォーターフォール型を追求し、硬い岩盤や水脈にぶつかりながらガリガリ掘り進めていたように思う。
そして常に「本当に出来るだろうか」という恐怖感があった。
それでも、何より有難く幸いなことは、「エンドユーザー部門」にいられたことだ。
中小のソフトハウスが大手に系列化されていくなか、当時の会社は下請けでない部門を残していた。
それが「エンドユーザー部門」で、ユーザーであるお客様から直接仕事を承り完成品を納品する。
開発環境を自分で作れるから、新たに開発した技術を次に生かせるのだ。
毎回一から作っていたのでは、いつまでたっても技術の蓄積はできない。
ましてや、掛かっただけの費用がもらえるような環境では、技術の蓄積など考えもしないだろう。
技術の蓄積により、1週間かっていた仕事が数時間でできるようになると、お客様の要望を採り入れながら開発できるようになる。
ウォーターフォール型開発では、「仕様の確定」ということが何より大事で、SEの腕の見せ所でもあった。
ところが、いとも簡単に「仕様変更」ができるようになると、そもそも「仕様の確定」は重要なことでなくなる。
そんなヒマがあったら、どんどん試作品を作って見てもらえばよい。
たいてい、すぐに良いアイデアが出て一気に解決だ。
アジャイル型開発の技術的裏付けは、まさにウォーターフォール型開発で培われた技術の蓄積なのだ。
ところが、最近気付いたことが一つある。
それは、いくら技術的裏付けがあっても、一人一台のパソコン・端末がなければ、アジャイル型の作り方はできないだろうということだ。
昔は、端末をメンバーが交替で使っていて、それ以外の時間は仕様書を書いたり、資料を調べたり、プログラムリストを赤鉛筆やラインマーカーでチェックしたりしていた。
今は、高機能のスクリーンエディタで設計資料からソースプログラムまで短時間に作成できる。
コンパイル・リンクは一瞬で、すぐにテストができて結果も出る。
印刷のテストはPDFプリンタに出力すれば、紙もインクも使わずに何回でも調整できる。
体力さえ許せば、一日中パソコンに張りついていても構わない。
この環境があってはじめて、アジャイル型開発が可能になったのだ。
技術はこんな風に進歩していくんだなあと実感する。
これから強力なライバルも増えていくだろう。
それでも蹴落とし合うのではなく、力を合わせて尊敬するお客様のために力を尽くしたいと思う。
4月から、奈良市にある情報産業専門学校に、再び非常勤講師としてお世話になっています。
「コンピュータ概論」と「データベース」をあわせて週4コマ講義しています。
毎週、講義する単元のキーワードや関連知識を調べなおしたり、練習問題を作ったり、自称教材の小道具を作ったり、地道でスリリングな準備活動をしています。
自分の知識や技術を人に伝える作業というのは、たいへん難しいことですが、それが誰かの役に立つのであれば、なかなかやりがいがあると思います。
ITの世界は進展がめざましく、どんどん新しい概念や用語がでてくるので、毎週の講義はとても刺激になっています。
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制作ソフトを使って制作される方が大半だと思います。
中にはエディタでHTMLやスタイルシートを書く方もいらっしゃるでしょう。
今回、当事務所で行うソフト販売の一つに「HP制作セット」があります。
これは初級者~中級者を対象としたもので
汎用エディタ ペイントソフト HP制作講座(問題集付き)
が収録されています。
つまりこのセット一つで、なかなかのHPが作れるような内容になっています。
メモ帳での編集は、メモ帳の背景が真っ白な為、目が痛く長時間はできません。
それにWindowsの「ペイント」では、画像の加工法が非常に限られてしまいます。
つまり、HP制作ソフトを使う方は画像加工、タグ打ちの方はエディタと
使用価値のある内容になっております。
そして低予算で一からHTMLを学び、そのままHPを立ち上げたいと思う方に
最良と思われる制作講座をご用意しています。
自社でのHP制作・更新・リニューアルをお手伝いできれば幸いです。
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私どもで作るソフトウェアの多くは、お客様からのご注文による受注生産です。
それ以外にも、新技術を研究するための試作品や、自分で使うためのソフトなど、広く皆様に使って頂けそうなソフトがあります。
そこで、アート系、ゲーム、C言語練習、その他ユニークなソフトを、当サイト内にショップを開き、順次販売していくことにしました。
もちろん、無料のフリーソフトもご用意いたしますので、ご期待ください。
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今、建物の耐震強度偽造が問題になっていますが、それに関連して構造計算に使われたソフトウェアに「脆弱性」があったと報道されています。 それ以前に、偽造の方法としては、1.0 以上の数値を入力すべき項目に、0.44 などの数値を入力して計算していたと報道されていました。
計算の元になる項目はパラメータといって、どのような数値を入力するかによって当然計算結果が異なります。 建物の構造計算というのは、人命にかかわるものですから、適正でない数値が入力できてしまうというのは驚きです。 まして、市販ソフトであれば、だれがどのような操作をするか判らないのですから、発売前に入念なチェックを行います。 出荷されてしまうと、不具合が発見されたときに、ものすごい痛手を負う場合があるからです。
人命に関わる市販ソフトにおいて、不適切な数値を入力エラーとしなかった理由は何か。 それをソフトの不具合としてチェックできなかったのはなぜか。
ソフトウェア技術者にも技術者倫理というものがあるでしょう。
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